COLUMN 自立型老人ホームとは? 特徴やメリット・デメリットなど

ひと口に「老人ホーム」といっても、さまざまなタイプがあります。「自立型老人ホーム」はそのひとつですが、「どんな施設なの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。そこで今回の記事では、自立型老人ホームにスポットを当て、施設の概要や特徴、入居するメリット・デメリットについてわかりやすく解説します。将来の生活を考えるうえでの参考にしてください。
自立型老人ホームとは
自立型老人ホームとは、介護の必要がなく、自立した生活が送れる高齢者を対象にした住まいです。
自立していれば、老人ホームに入居しなくても生活はできます。しかし、たとえ元気ではあっても、高齢になるにつれ生活に不安を感じることもあるでしょう。食事の支度、掃除や洗濯など、日常的な家事を面倒に感じることもあります。誰かに頼めれば楽ですが、家族に負担はかけたくない、でも、誰かに少しだけ助けてもらえたら……自立型老人ホームは、安心感のある住まいと適度な支援があることで、元気なうちから生き生きと暮らせる環境が整っています。
自立型老人ホームの特徴
自立型老人ホームの概要がわかったところで、もう少し具体的に特徴をみてみましょう。
提供されるサービス内容
自立して生活できる高齢者のための施設ですが、食事の支度、掃除や洗濯、買い物など、億劫に感じる生活全般のサービスが必要に応じて提供されています。また、健康や暮らしについて相談できる窓口があることも、安心材料のひとつです。
設備や共用施設の充実度
居室は基本的に個室で、ベッド、洗面スペースなど、日常生活に必要な設備が使いやすくまとめられています。施設によってはキッチンが付いているので、自分で食事の用意をすることも可能です。
そのほか、共用施設も充実しています。細かい点は施設によって異なりますが、スポーツジムやカラオケ、温泉、図書室、シアタールームなどの娯楽設備が整えられているほか、自由に参加できるレクリエーションプログラム、サークル活動などが充実していることも特徴です。
入居条件と費用の目安
自立型老人ホームに入居するための条件のひとつは、要介護認定を受けていない、自立した日常生活を送れることです。年齢にも条件があります。施設にもよりますが、入居できるのは60歳以上、もしくは65歳以上なので、入居前に確認しておきましょう。
料金体系は一般的に、入居時に支払う「入居一時金」と、毎月発生する「月額費用」の2本立てです。
金額は施設によって異なり、入居一時金はなしという施設もあれば、数千万円、あるいは億の単位になるところもあるなど、幅があります。月額費用も施設によって異なりますが、おおむね10万円前後から40万円ほどが目安です。
自立型老人ホームのメリット
入居には費用はかかるものの、自立型老人ホームにはいくつものメリットがあります。その中から代表的な3点に絞ってご紹介します。
生活の自由度とプライバシーの確保
自立型老人ホームに入居できるのは、基本的な生活が自力でできる高齢者です。そのため、生活空間は個室となっています。住人が高齢者に限定されたマンションのようなイメージです。
つまり、高齢者施設ではあるものの生活の自由度は高く、プライバシーもしっかり確保できます。
社会的交流の機会増加
入居しているのは、自身と同じ高齢者です。レクリエーションプログラムやイベント参加、付帯施設を利用することで、同世代との社会的な交流を持つことができます。これは、一般的な地域社会にはないことかもしれません。
もちろん地域にもシニア向けのサークルなどはありますが、自宅から開催場所まで出向く必要があります。しかし、自立型老人ホームなら、施設内にすべてが整っています。孤立を防ぎ、さまざまな刺激を得られることは、大きなメリットといえるでしょう。
健康管理や緊急時の対応体制
自立した生活が送れるとはいえ、高齢者専用の施設です。多くの自立型有料老人ホームでは、健康相談や生活・悩み相談に対応できる体制が一定程度整えられています。また、地域の医療機関と連携したり看護師が常駐したりと、急な病気にもスムーズな対応が可能です。
細かい点は施設によって異なりますが、安心して暮らせる仕組みは、高齢者にとっては安心材料といえるでしょう。
自立型老人ホームのデメリット
自立型老人ホームのデメリットとして大きいのは、介護が必要になったときの対応です。多くの場合は退去して、新たな住まいを探さなければなりません。
*すべての自立型老人ホームに該当する訳ではありません。
そのほか、年金頼みの生活をしている場合、入居一時金や月々の費用が高めなことも、デメリットになるでしょう。
自立型老人ホームの特徴と選び方のポイント
自立型老人ホームは、介護を必要としない高齢者が安心して暮らせるように設計された住まいです。この種の施設の代表的な例としては、「健康型有料老人ホーム」が挙げられます。生活支援サービスを受けながら、プライバシーを保った自立した生活を送ることができる点が特徴です。
施設によっては、食事の提供や洗濯、清掃といった日常の家事支援に加え、スポーツジムや温泉、レクリエーション、サークル活動などの設備やプログラムが充実している場合もあります。
一方で、「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」や「ケアハウス」なども、自立あるいは軽度の支援が必要な高齢者の入居が多く、生活支援が受けられるという点では自立型老人ホームと似ています。ただし、これらは老人福祉法上の「有料老人ホーム」には該当しませんが 、提供されるサービス内容によっては該当する場合もあります。制度上の位置づけや提供サービスの範囲には違いがあるため、自立型老人ホームとは区別して理解することが必要です。
自立型老人ホームの具体的な選び方のポイントは以下のとおりです。
サービス内容と費用の確認
入居を検討する際は、各施設の資料を取り寄せて、提供されるサービス内容や料金体系を詳しく確認しましょう。費用が長期的に無理なく支払えるかどうかは重要なポイントです。
現地見学でのチェック
実際に現地を訪れて、立地や周辺環境、施設内の雰囲気、スタッフの対応などを確認することが大切です。パンフレットだけではわからない点を体感することで、ミスマッチを防げます。
生活環境との相性を見極める
入居後はその場所が日々の生活の場となるため、自分の生活スタイルや価値観に合うかを見極めましょう。合わない環境ではストレスを感じやすくなる可能性があります。
家族との相談
入居は大きな決断です。家族ともよく話し合い、将来の介護が必要になったときの対応方針なども含めて、無理のない選択をすることが安心につながります。
「もう半世紀すこやかに、今まで以上に輝いて暮らせる人生を」
日本を代表する大手企業約100社が出資し設立された高齢者マンション「サンシティ」は、全国17か所に展開する有料老人ホームです。
日々の生活が、快適に安心して暮らせるよう、会員制の上質なリゾートホテルのような住空間の中にシニア世代に配慮した、バリアフリーやセキュリティ、24時間看護スタッフが常駐する充実の医療・介護体制が整っています。
資料請求や見学のお申込みはお気軽にお問い合わせください。
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