COLUMN 住宅型有料老人ホームとは? 特徴や注意点について解説
子供が巣立った後、コンパクトな暮らしのために住み替えを検討されている方もいらっしゃるかもしれません。
高齢での住み替え先の選択肢のひとつに「住宅型有料老人ホーム」があります。
では「住宅型有料老人ホーム」とはどのような施設で、ほかの高齢者住宅や施設とは、何が違うのでしょう。
この記事では住宅型老人ホームの特徴や注意点について説明します。
ぜひ参考にしてみてください。
住宅型有料老人ホームとは
老人ホームには大きく分けて「介護付き有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」の3種類があります。
厚生労働省によると、有料老人ホームの目的は「老人福祉法第29条第1項の規定に基づいて老人福祉を図るにあたり、心身の健康維持や安定した生活のために必要なもの」と定義されています。
3種類の老人ホームのいずれも、設置する場合は都道府県知事への届け出が必要です。
ただし、設置主体に制限はありません。
住宅型有料老人ホームの目的
住宅型老人ホームは、ある程度は自立した生活を送れる高齢者のための居住施設です。
単に居住スペースを提供するだけではなく、食事の支度、掃除や洗濯など家事支援のサービスを提供することで、高齢者が不自由なく暮らせることを目的としています。
入居の条件は施設により異なりますが、年齢は60歳以上または65歳以上、自立した生活が送れる高齢者もしくは軽度の要介護者というケースが一般的です。
住宅型有料老人ホームの費用
住宅型有料老人ホームの入居にかかる費用には、「入居一時金」と「月額でかかる費用」の2種類があります。
いずれの費用も施設によって金額が異なるため、一概に金額を提示することができません。0円というところもあれば、数百万円、1000万円以上、中には1億円以上の入居金が必要な施設もあります。
なお、入居一時金の金額が低い場合、その分が月額の費用に上乗せされている場合もあります。料金体系については、資金計画に無理が生じないよう、契約前にしっかりと確認しておくことが大切です。
月額でかかる費用も幅がありますが、一般的な施設の場合10万円~30万円程度が相場となっています。高級志向でハイグレードな施設の場合、もう少し価格は高くなり、50万円~100万円程度となる場合もあるようです。
そのほか、月額の費用に含まれないサービスを利用した場合、その分を加算されるのが通常です。
住宅型有料老人ホームのサービス内容
住宅型有料老人ホームのサービス内容に触れる前に、高齢者施設のサービスの種類について簡単に説明します。
ひとつ目のサービスは「介護サービス」になります。
介護サービスとは、要介護認定を受けた介護を必要とする人が利用するサービスです。
排泄やおむつ交換、体の清拭(せいしき)や入浴の補助などの身体介護と、傷の手当て、ストーマや点滴の管理など医療に属する行為です。
介護サービスは介護保険で提供されるサービスとなります。
ふたつ目のサービスは「生活支援サービス」です。
生活支援サービスは「安否確認」や「見守りサービス」「食事の提供」「外出付添い」など、高齢者が日常生活を営むために必要なサービスです。
「生活支援サービス」は介護保険適用外のサービスとなります。
住宅型有料老人ホームでは、食事の準備や提供、掃除や洗濯、買い物代行など、入居者にとって必要な「生活支援サービス」が提供されます。
例えば食事は、3食+おやつというパターンが一般的です。
噛む力や飲み込む力に対する配慮、アレルギーや減塩の対処など、入居者ひとりひとりの健康状態に合わせて調理してもらえることもサービスの一環といっていいでしょう。
ほかにも、生活にメリハリをつけ楽しく暮らすためのレクリエーションやイベント、健康を維持するための体操教室など、さまざまなプログラムが用意され、自由に参加することができます。
また、来訪者の対応、生活や健康に関する相談、24時間体制での見守りをしてもらうこともできます。
ただし、住宅型有料老人ホーム自体には介護サービスの提供はないので、その点は念頭に置いておきましょう。
介護サービスを利用する場合は、サービスを提供する事業者との別途契約が必要となります。
住宅型有料老人ホームでの一日の過ごし方
住宅型有料老人ホームは、食事時間などはスケジュールが決められていることがありますが、それ以外の時間に関しては、大まかな目安があるだけで、基本的に入居者が自由に過ごすことができます。
朝食と昼食をすませた後は、基本的に自由時間となります。
自由に散歩をしたり趣味を楽しんだりすることもできますし、個人的な用事に当ててもかまいません。もちろん、施設が用意したプログラムに参加して過ごすこともできます。
住宅型有料老人ホーム選びの際の注意点
高齢者の生活をサポートし、毎日を有意義に過ごせるように設置されている住宅型有料老人ホームですが、先ほどもお伝えしたように、かかる費用はかなり違いますし、それによって提供されるサービスの質も変わってきます。
住宅型有料老人ホームを選ぶときの注意点についてご説明します。
サービス内容が自分に合っているか
ひとつは、サービス内容です。
その施設で提供される「生活支援サービス」に、自分の状態に適したサービスが提供されているかどうかの確認が必要です。自分にとって何が必要か、冷静に考えて選ぶことが大切です。
費用が高すぎないか
費用については、しっかりとした検討が必要です。
高額な入居一時金は払えても、月々の予算が払えないのでは意味がありません。
費用の設定は、施設によって異なります。
最終的に入居年数がどのくらいになるかはわかりませんが、長期間入居しても困らないよう、資金計画が適切かどうか、しっかりと計算しておいたほうがよいでしょう。
スタッフや施設の雰囲気が良いか
入居したら、毎日をそこで過ごすことになります。
スタッフの体制や対応、施設の雰囲気については、必ず見学して確認しておきましょう。
清潔さ、設備の概要のほか、入居している方たちの様子も参考になります。
また、見学しただけではわかりにくい夜間の体制、緊急時の対応など、気になることは積極的に尋ねてみることもポイントです。
スタッフの様子から伝わってくることもあります。
以上、住宅型有料老人ホームの特徴について説明してまいりました。
住宅型有料老人ホームについて上記を参考にしてみてください。
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