COLUMN 老後に快適な理想の間取りとは? 住みやすい家づくりのポイント

老後を快適に暮らす家の間取りは、どのようなタイプが理想なのでしょうか。夫婦2人で住む場合と、1人で暮らす場合とで異なるものの、基本的に押さえておきたいポイントは共通しています。住みやすく、安心して過ごせる理想的な間取りの家で、心豊かで快適な老後を過ごしましょう。キーワードは「暮らしやすさ」です。この記事では、そのためのアドバイスをお届けします。
老後における理想の間取りとは?
老後の住まいを探したり新たに建てたりするときは、必要なスペースがコンパクトにまとまった間取りを意識してみましょう。というのも、年齢を重ねるにつれて体力は低下し、日常の動作も徐々に負担に感じるようになるからです。また、判断力や反射神経も鈍ってくるため、若いころのようにスムーズに体が動かなくなることもあります。その結果、わずかな段差でもつまずきやすくなり、思わぬケガのリスクが増えるのです。
そうなると、部屋数の多い広い家や、1階と2階を行き来する必要がある住まいは住みにくく、心身ともに負担を感じやすくなりそうです。
快適な老後を過ごすためには、移動の負担が少なく、段差や階段による転倒リスクの少ない、コンパクトな住まいが理想といえるでしょう。
老後に快適な間取りの具体的なポイント
老後を快適に過ごすための間取りを考えるときは、以下の3つのポイントを意識してみましょう。
老後の生活動線を考慮したバリアフリー設計
玄関から各部屋、キッチンやトイレ・お風呂など、人は日常的に家の中を移動しながら暮らしています。この移動の流れを「生活動線」といいます。老後は、この生活動線が効率的で、安全であることが重要です。
そのために欠かせないのが、バリアフリー設計です。年齢を重ねると、わずかな段差でもつまずきやすくなり、転んでしまうことも少なくありません。家の中だからといって安心はできません。特に転倒による骨折は、寝たきりにつながる可能性もあるため要注意です。
バリアフリー設計にすることで、つまずきや転倒のリスクを軽減することができます。段差がなければ、車いすを使って生活することになった場合でも、スムーズな移動が可能です。
寝室・トイレ・浴室を1階にまとめた移動しやすい間取り
寝室が2階、トイレと浴室が1階というような間取りでは、移動が負担になりがちです。特に、夜間にトイレに行きたくなったときに階段を下りるのは危険を伴います。転倒のリスクや、間に合わずに失敗してしまうといった事態も想定されます。
そのため、生活の中心となる寝室・トイレ・浴室はすべて1階にまとめるのがおすすめです。ワンフロアで完結する生活環境を整えておくと、将来的にも無理なく暮らし続けられます。
自然光と通風を意識した快適なリビング空間
一般的にリビングは、家の中でもいちばん広いスペースを占めます。家族団らんの場、来客をもてなす場として、明るく心地よい空間にしたいところです。そのためには、自然光がたっぷり入る窓の配置や、風通しの良さに配慮した設計が大切です。
また、日中をリビングで過ごす時間が長くなる老後こそ、光と風を感じられる快適なリビング空間が、心身の健康にも良い影響を与えてくれるでしょう。それが可能な間取りを考えてみてください。
理想の間取りを実現するための注意点
理想の住まいをかたちにするには、間取りを考えるだけでなく、将来を見据えた工夫も重要です。ここでは、注意すべき2つのポイントをご紹介します。
将来の介護を見据えた設計
今は元気に過ごせていても、将来的に介護が必要になる可能性は誰にでもあります。そのため、住まいの設計段階から、介護が必要になった場合の暮らしやすさも考慮しておくことが大切です。
例えば、トイレ、洗面所や浴室などの水回りは、必要最低限の広さになりがちです。しかし、介護を想定すると、車いすでの移動や介助者の動線も考え、余裕をもった広さを確保しておくのが理想です。
また、ドアは開き戸より引き戸がおすすめです。開閉がスムーズで、移動の妨げにならず、安全性も高まります。
また、将来的に必要となる場合を見越して、室内にスロープや簡易エレベーターが設置可能な構造にしておくのも安心です。
このように、いくつかのケースを想定しながら、ゆとりある設計を心がけることが、長く快適に暮らすためのポイントです。
断熱性・耐震性の向上による安全性確保
断熱性の高い家は、夏は涼しく、冬は暖かく快適に過ごせるうえに、体調を崩しにくい環境をつくることができます。特に、近ごろ問題になっている熱中症やヒートショックによる事故を防ぐことにも期待できます。
さらに、断熱性が高ければ冷暖房効率も上がり、エアコンの電気使用量を抑えられるため、光熱費の削減にもつながります。
断熱性を高める方法としては、断熱材を使用するほか、複層ガラスが代表的です。新築時やリフォームのタイミングで検討してみましょう。
また、大きな地震に見舞われやすい日本では、耐震性も考慮するとさらなる安全・安心が確保できます。新しく家を建てるのであれば設計段階から耐震性を強化しておくと安心です。既存の住宅をリフォームする場合は、耐震診断を実施し、必要に応じて補強のプランを考えてもらいましょう。見積もりを取り、予算内でできる工事を依頼するという方法もあります。
老後に快適なあなたの理想の間取りについて考えてみませんか
老後に暮らす家の間取り、理想のライフスタイルは少しずつイメージが湧いてきたでしょうか。
年齢とともに体力や判断力が衰えることは、誰にでも起こる自然な変化です。だからこそ、無理をせず、自分自身が心から安心して暮らせる間取りを考えていきたいものです。
たとえば、寝室、トイレ、浴室といった生活の基本となるスペースは、できるだけ1階あるいは同じフロアにまとめておくと移動も楽で、安心感も高まります。
ふだんの生活動線も考慮しながら、住みやすい間取り、理想の家を実現しましょう。
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