COLUMN 老後のお金の相談は誰にすればいい? お金の相談先を紹介します
老後の資金は、医療費、介護費など、老後ならではの避けられない出費を想定し、プランを立てておく必要があります。
その中でわからないこと、不安なことがある場合は、専門家の意見を聞いてみるのも一つの解決方法です。今回の記事では、そんな老後のお金の相談先について紹介します。
安心した生活を送るためにも、相談できる場所を把握しておきましょう。
よくある老後のお金の悩み
まず、よく挙げられる老後のお金の悩みについて詳しく見ていきます。
老後にかかる医療費・介護費用の悩み
老後の避けられない出費として挙げられるのが、医療・介護費です。実際にどれくらい費用がかかるものなのか、その平均値を確認してみましょう。
令和元年度の厚生労働省の資料によると、65歳~100歳でかかる医療費は平均で約1,615万円です。
健康保険により実際に負担するのは1割〜3割の金額となるため、平均すると約323万円になります。これを1年あたりに換算すると約9.2万円、ひと月あたりでは約7.7千円です。
介護費については、生命保険センターの資料を参照すると、令和3年度の月額介護費用の平均は8.3万円、一時的に必要になった介護費用の平均は74万円です。
介護期間の平均とされる61.1ヶ月で換算すると、総額はおよそ580万円ほどかかることがわかります。
ただし、これらの数値はあくまで平均値です。
医療費の負担割合や実際の体調によって変動するため、人によって差があるでしょう。
人生100年時代といわれる中、こうした医療費や介護費にどう備えるかは、多くの人が抱える悩みとなっています。
家の修繕や建て替えにかかる費用の悩み
長く戸建てに住んでいる場合など、築年数が重なることで家の修繕や建て替え、リフォームが必要にならないかと、心配な方も多いかもしれません。
注文住宅の建て替えに関しては、2021年の国土交通省の調査で平均3,299万円、リフォーム資金に関しては平均201万円という数値が出ています。
住まいのメンテナンスは安全で快適な暮らしのために必要ですが、まとまった自己資金やローンを組む必要があるため、悩みの種となり得るでしょう。
お金の管理方法についての悩み
また、老後に自身でお金の管理をすること自体に不安を抱える方も少なくありません。
年齢を重ねるにつれて発生する、判断力の低下や認知症リスクは誰もが避けられないものです。さらに最近は、高齢者をねらった悪質な詐欺もますます増えています。
こうしたさまざまなリスクから身を守るためのお金の管理方法や相談場所も、老後ならではの悩みどころでしょう。
老後のお金の相談先
老後のお金について少しでも悩みを持つ方は、専門家への相談がおすすめです。
ここでは主に挙げられる、2種類の相談先を紹介します。
ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナーとは、家計に関するあらゆる知識を活かし、人生を豊かに暮らすための資金計画の立案やサポートをする専門家のことです。
老後に必要な資金は、年齢、家族構成、思い描くライフプランや体調によっても異なります。それらを総合的に考慮し、相談者に合ったアドバイスを受けることが可能です。
例えば、老後に必要になる資金の目安、自分の生活に合わせた最適な貯金方法や準備の仕方などが、主な相談内容として挙げられます。
また、ファイナンシャルプランナーの所属先は豊富です。
相談自体を専門として独立させているところもあれば、金融商品やサービスを展開する企業にファイナンシャルプランナーが所属しており、サービスの一環として相談を受け付けている場合もあります。
どんな悩みを相談したいかを明確にした上で、相談内容に合ったファイナンシャルプランナーを探してみましょう。
自治体の相談窓口
厚生労働省の生活困窮者支援制度に基づき、各自治体に設けられた相談窓口にて相談することも可能です。
今現在、生活に困窮している人はもちろん、家計管理のための相談や、状況に応じて関係機関の紹介を受けることもできます。お住まいの市区町村に設定されている相談窓口をぜひ一度調べてみてください。
また、お金の管理を自分で行うのが不安な方向けに、成年後見制度というものもあります。一人でさまざまな契約やお金にまつわる手続きや管理を行うのが難しい場合に、後見人によるサポートが受けられるようになる制度です。
成年後見制度には、自身であらかじめ後見人を指名しておくことができる「任意後見制度」と、家庭裁判所が後見人を専任する「法定後見制度」があります。
こちらも各市区町村に相談窓口が設けられているため、気になる方は一度相談してみましょう。
また自治体以外にも、企業や関連団体等が老後資金に関する高齢者向けセミナーを開催することがあります。情報を見つけたら、積極的に参加してみましょう。
老後のお金の問題は、一人ひとり異なります。
ゆとりある生活を送るために、自分や家族に合ったプランを想定しておくこと、日々の生活の中で上手にお金を管理していくことが大切です。
自分だけでは不安な場合は、ファイナンシャルプランナーや自治体へ相談し、専門家の意見を聞いてみましょう。
一度相談するだけでも、老後のお金のプランについて真剣に考えたり、知らなかったことに出会えたりする機会になるかもしれません。老後の準備については参考にしてみてください。
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日本を代表する大手企業約100社が出資し設立された高齢者マンション「サンシティ」は、全国に17か所に展開する有料老人ホームです。見学会に加え、オンライン相談、WEB内覧などもございます。
老後にかかる費用、料金についても分かりやすく説明してまいりますので、少しでもご興味のある方はご相談ください。
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